目先の利益

ノーベル賞医学生理学賞を受賞した本庶佑京都大学特別教授。
本当におめでとうございます。
非常に誇らしいことではあるが、日本の問題点も見えてくる。
これまで日本の学者のノーベル賞受賞者が口をそろえて苦言を呈する課題として、基礎研究に対する国の対応がある。研究環境としては先進国の中でも決して良くはない。
日本の現在を象徴する状況だと思うが30年も50年もかかる基礎研究に国の予算を投入できないということ。
目先の実績に繋がる研究をすることが効果的ではあるだろうが、この長期にわたる我慢強い研究があってこそ人類にとって意義ある技術は進歩する。
民間の企業では資金の有効な利用は経営上必要なことではあるが、繰り返し繰り返し実験、検証を行う研究では短時間でその答えをいい形で出すことは至難の業である。
その難しさと時間を必要とすることから人材の定着や熱意の継続が非常に困難になる。
それがときとしてデーターのねつ造などに繋がってしまう。
こんな状況から次第に日本の基礎研究は成果を上げることが難しくなっていくようだ。
将来を見通すことはそう簡単なことではなく、ましてやそれぞれの研究が必ずそれなりの成果を上げられるかどうかは誰にもよくは分からない。
その他の業界においても辛抱強く物作りを継続していくことは難しく、商品が売れなければ本当に短期間で中止、撤退を余儀なくされる。
我々のファッション業界なども決して辛抱強く売ろうなど言っている時間はないようだ。
そのシーズンに商品を販売して売れなければシーズンが終わる以前にバーゲン処理されてしまう。
そこにはデザイナーの企画ポリシーや販売ポリシーは殆どなく、短期間での販売成果によって良しあしが判断される。
昭和の1時間は今ではほんの1分の感覚かもしれない。
20年30年いや1年が辛抱できないのかもしれない。
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